夜のパーティ (3)+ 夜のパーティ (3) + 有名な演奏家達が生で音楽を奏でる中、ダンスパーティが始まった。 「は、は、は、花沢類っ」 「落ち着け牧野」 「あたし本当に踊れないからね!!」 「何を今更言ってんの。もうダンスホール出ちゃってるよ」 「だ、だってぇ」 「大丈夫。俺がフォローするから」 「た、頼むよ」 道明寺達はもう最初に一曲踊っていて、席でくつろいでいた。 あたし達はゲストということで、そのグループの中で踊る。 「牧野、いくよ」 「お、おうよ」 拍手と共に入場して、配置につく。 素敵な音楽が流れる中、ペアごとに踊りが始まる。 あたし達は手を取り合い、ワルツを踊る。 世に言う社交ダンス。 「牧野次足こっち」 「こ、こっち?」 「そうそう。上手いじゃん」 「ま、まあね!!根性よ」 グキッッ――― 「牧野痛い」 「うわぁっ!!花沢類ゴメンっ」 「ダンスして足踏まれたの初めて」 「ははは・・・ごめん」 そんなこんなでダンスは終わり、自由時間に入る。 「花沢類、あたし少し外の風に当たってくるね」 「うん。気をつけてね」 はぁ~。花沢類、ダンス上手かったなぁ。 おまけにあたし足踏んじゃったし・・・。 後で何か持って行こう。 「ところで・・・出口何処だろう・・?」 ギィ――― 「ここは・・ゲストルームかな?」 道明寺の家なのに、あたしってば迷った?! とにかくベランダに出よう。 このモヤモヤした気持ちを落ち着かせなきゃ。 「何やってんだ?」 「うおっ!!」 「もっと可愛い驚き方はねーのかよ」 後ろから声をかけられて可愛い驚き方なんてできるか!! 「道明寺・・・」 「そのドレス、似合ってるな」 「何顔赤らめて言ってんのよ」 「ばっ///とにかく中入れ」 「う、うん」 バタン――― 「つか何でお前ココに居んの?」 「ぁー・・・出口探しに」 「おめー帰ろうとしたんか」 「違うわよ!!風に当たろうと」 「ふ~ん」 「信じてないわね!!何かモヤモヤしてたのよ気持ちがっ」 「牧野」 「何?」 「そのモヤモヤいつからだ?」 「え?・・そぉねー、一曲めのダンスから」 「お前それ、俺見て妬いたんだろ!?」 「違うわよ!!ただ気分が悪いだけ!!」 「嘘つくなよ」 「嘘じゃないわよ!!」 「へ~」 「じゃ、じゃぁ、あんたは妬いたの?!」 「妬いたよ」 「は?!何言って・・ギャッ!!」 あたしは一瞬にして道明寺に包まれた。 温かくて、温もりを感じる。 「あ、あんたは何すんのよ!!///」 「ずっと我慢してたんだよ」 「我慢・・・」 「おめーが類と楽しく話してるとことか、ダンスしてるときとか、全部に俺は妬いてたんだよ」 「う゛//////」 「お前はいつもきょときょとしてるからな」 「し、してないわよ!!失礼ね!!」 「だから二人で居る時は我慢させんなよ」 「こ、こっちにだって権利あるじゃん!!」 「てめー・・・」 <続く・・・> |